未経験エンジニアが挫折しやすい5つの難関

未経験エンジニアが挫折しやすい5つの難関

ITエンジニア職の「職種未経験歓迎」の求人数は、2021年1月〜2023年1月までで約3倍に増え続けています。

引用:未経験者に「プログラミング言語」は求めない 調査で分かった企業が期待するスキルとは


そのため、未経験でも入社できる企業を探している方は多いのではないでしょうか。

しかし、未経験エンジニアから転職を目指す場合には、さまざまな挫折しやすい難関があります。

「実務経験やポートフォリオがなく、自信がない」
「専門技術やプログラミング言語が理解できないため、転職がきついかもしれない」

そのため、上記のように感じる方も多いです。

しかし、未経験エンジニアが挫折するポイントに適切に対処すると、エンジニアに転職しやすい可能性があります。

そこで今回は、未経験エンジニアが挫折しやすい難関や実際のエンジニア面接で見られているポイント、未経験からエンジニアを目指す方法を詳しく解説します。

未経験エンジニアで転職活動に不安を抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

未経験エンジニアが挫折しやすい5つの難関

未経験エンジニアが挫折しやすい5つの難関は、以下の通りです。

1.専門的で高度なスキルが必要
2.実務経験がない
3.業界知識の不足している
4.論理的な思考ができない
5.性格的に向いていない

すべての会社で上記の難関が待っている訳ではありません。
しかし、未経験エンジニアであれば、いずれかは突破しておきたい難関となる可能性が高いです。

では、詳しく解説します。

1.専門的で高度なスキルが必要

専門的で高度なスキルの必要性は、未経験エンジニアにとって大きな挑戦になりますよね。
IT業界は日々進化しており、新しい技術やプログラミング言語が続々と登場しています。

そのため、最新の技術やトレンドを追いかけ、専門知識を習得することが必要です。

たとえば、Web開発ではJavaScriptやReactなどのフロントエンド技術だけでなく、Node.jsやRuby on Railsのバックエンド技術も求められます。
また、クラウドサービス(AWS、Azure)やDevOpsのツール(コンテナ技術、CI/CDパイプラインの構築)の知識が求められる場合も少なくありません。

そのため、未経験エンジニアは、専門的かつ高度なスキルを身につけるためにも、自主学習や資格を取得する必要があります。

2.実務経験がない

実務経験の不足は、未経験エンジニアの就職活動において障害となる場合があります。
多くの企業は即戦力を求めており、プロジェクトでの実務経験や実際に問題解決した経験を重視します。

しかし、未経験からスタートするエンジニアは、経験を積む機会が限られています。
実際のプロジェクトでの経験がないため、面接で技術的な課題にどのように取り組んだか、どのような成果が出たかをアピールするのが難しいです。

自らプロジェクトを立ち上げてアプリケーションを開発するなど、実践的な経験を積むことは可能です。
そのため、未経験エンジニアは、実務に近い経験を積むために、個人プロジェクトやインターンシップ、勉強会への参加などを積極的に行う必要があります。

さまざまな挑戦を乗り越えると、未経験からエンジニアとして成功するための基盤を築けます。

3.業界知識の不足している

未経験エンジニアにとって、業界知識の不足は大きな挑戦ですよね。

IT業界は特有の用語、仕組み、トレンドが存在しており、理解していないと、業務の効率が低下したり、チームメンバーとのコミュニケーションに支障をきたしたりする場合があります。

たとえば、アジャイル開発やスクラムの方法論、DevOpsの概念などは、現代のソフトウェア開発プロジェクトで広く採用されています。
業界用語やプロセスを理解して、仕事に適応するのは効率的にプロジェクトを進めるためにも不可欠です。

そのため、未経験エンジニアは、業界の専門用語、最新のトレンド、開発プロセスを学ぶ必要があります。

スキルを身につけ、就職活動や職場での成功の可能性を高められます。

4.論理的な思考ができない

論理的な思考ができないのは、未経験エンジニアが直面する障害の一つです。

エンジニアは問題解決の職業であり、複雑な問題を分析し、論理的に解決策を導き出す能力が必須です。

スキルが不足していると、開発プロセスが停滞したり、非効率になったりする場合があります。

ソフトウェアのバグを特定して修正する場合、問題を分解し、原因を特定するために論理的思考が必要です。

また新しい機能を設計する際にも、要件を正確に理解し、最適な実装戦略を立てるためには、論理的な分析が求められます。

そのため、未経験エンジニアは論理パズルやプログラミングの問題集を解き、論理的思考能力を鍛えるのをおすすめします。

また、実際のプロジェクトに参加し、経験を積むと、スキルを自然に向上できます。

5.性格的に向いていない

未経験エンジニアが直面する挑戦の中で、性格がエンジニアに向いていないと感じる方もいます。

エンジニアリングは、細部に注意を払い、長時間の集中力を要求される作業が多くあります。

また、チームでの協働が必須であり、コミュニケーション能力も求められます。

未経験のエンジニアに向いている特性

上記が性格的に合わないと感じると、挫折しやすくなります。

たとえば、独立して作業するのを好む人は、チームで頻繁に協力しなければならない環境をストレスフルに感じるかもしれません。

また、大きなプロジェクトに取り組む際には、細かいタスクの管理や、長期間にわたる集中力が必要ですが、苦手な人もいます。

しかし、性格は時間と努力によって改善が可能です。

自己認識を高めて、自分の弱点に対して意識的に取り組むと、徐々に適応できます。

また、異なる性格がチームに多様性をもたらし、創造的な解決策を生み出せる場合もあるため、必ずしもネガティブな要因ではありません。

自分の性格を理解し、弱みを強みとして考える方法を見つけるのが重要です。

実際のエンジニア面接で見られているポイント4つ

実際にエンジニア面接では、初めから高いスキルが求められたり、業界知識を深く聞かれたりするのはほとんどありません。

しかし、以下の内容は聞かれる可能性があるため、しっかり準備をした上で面接に挑みましょう。

1.なぜ転職しようと思ったのか

転職を考えた理由は、面接官が候補者のキャリアプランや動機を理解する際に重要です。

・過去の経験や将来の目標に対する熱意がある
・現職からの転職が自身のキャリアパスにおいて自然なステップである

上記を説明できると、納得できる回答として受け入れられやすいです。

たとえば、以下の通り。

・特定の技術領域での専門性を深めたい
・技術的スキルを活かせる環境を求めている
・よりチャレンジングなプロジェクトに関わりたい

転職を通じて具体的なキャリアの成長を目指していると伝えます。

面接官は、単に前職からの逃避ではなく、前向きな転職理由を聞きたがっている場合が多いです。

2.将来何のエンジニアになりたいのか

エンジニアとはいっても、さまざまな種類があるため、具体的に何のエンジニアになりたいのかを把握しておかなければいけません。

そのため、将来のエンジニア像を語る際には、自分が技術的にどのように成長し、何の価値を提供できるかを具体的に話しましょう。

・特定の技術領域や専門分野に対する情熱がある
・特定の分野で貢献でき、成長できる見込みがある

上記を説明できると、面接官に強い情熱を伝えられます。

たとえば、以下の通り。

・チームの技術力向上に貢献したい
・特定の問題解決に対するソリューションを開発したい
・最新の技術動向を追いかけ、知識を実務に応用したい

具体的なキャリア目標と達成するための計画を示せば、良い印象を持たれやすいです。

面接官は、応募者が自己成長に対して前向きであり、将来的に組織に貢献できる潜在能力を持っているかを見極めようとします。

そのため、自分自身のキャリアに対する明確なビジョンと目標を実現するための情熱を伝えることが重要です。

3.なぜ未経験でエンジニア職を希望しているのか

エンジニアのキャリアを未経験から始めようとする動機は、面接において重要な要素です。

・技術への深い興味や情熱を示す
・プログラミングやものづくりに対する自分の熱意を明確に伝える

エンジニア職を希望する具体的な動機があれば、キャリアへの真剣度を伝えられます。

たとえば、「もともとプログラミングに興味があり、独学で勉強を始めました。勉強する内に技術を使って問題を解決することに喜びを感じ、自分のキャリアをこの分野で築きたいと強く感じた。」と具体的な経緯や動機を述べるのが望ましいです。

面接官は、応募者が単に現職からの転職を考えているのではありません。

エンジニアとしてのキャリアに真剣に取り組む意欲があるかを確認しようとします。

4.これまでにどんな勉強をしてきたか

エンジニアとしてのキャリアを目指す上で、過去にどのような学習をしてきたかは、面接官が関心を持つポイントの一つです。

未経験者の場合、具体的な勉強方法や学んだ技術、それを活かして取り組んだプロジェクトや作成した成果物(ポートフォリオ)を示すのが重要です。

たとえば、RubyやRailsを学び、独自のWebサービスを開発してプログラミングスキルを実践的に磨いてきた場合。

実際に技術を活用して問題解決を行った経験をポートフォリオにまとめます。

自身の学習経験と実践を通じて得た知識やスキルを具体的に示すと、未経験であってもエンジニアとしてのポテンシャルをアピールできます。

未経験からエンジニアを目指す方法

1.エンジニアになる上で基本的な知識を学ぶ

未経験からエンジニアへの道を歩む上で、基本となるIT知識の習得は欠かせません。

IT知識を習得する方法としては、プログラミングスクールの利用がおすすめです。

オンラインスクールとオフラインスクールの両方が存在し、それぞれでメリットとデメリットがあります。

オンラインスクールは柔軟性に富み、自宅で学習を進められる一方で、疑問点をすぐに解消できない場合があります。

オフラインスクールでは、直接質問が可能で理解を深めやすいです。

しかし、費用が高くなる傾向があります。

また、Webサイトや書籍を通じた独学も有効で、自己管理能力と根気があれば、コストを抑えて基礎知識を身につけることが可能です。

自身のライフスタイルや学習の好みに合わせて最適な学習方法を選択することが重要です。

2.基本情報処理技術者試験を受けてITの基礎知識を身につける

基本情報処理技術者試験は、ITエンジニアとしてのキャリアを積む上で、ITの基礎知識の土台を築くために有益な資格です。

試験に合格すると、コンピュータの基本構造、プログラミングの基礎、アルゴリズムなど、情報技術の基礎知識を習得できます。

また、資格としても業界内で認知されており、IT分野での就職や転職に際して、大きなアドバンテージとなる場合があります。

3.企業をリサーチして将来のエンジニア像を決める

未経験からエンジニアを目指す場合、まず自分がどのようなIT企業で働きたいか、どの分野のエンジニアになりたいかを決めましょう。

・システムエンジニア
・Webエンジニア
・インフラエンジニア

上記の3種類からさらに種類が分類されるため、細かく見ておきましょう。

IT業界は範囲が広く、分野によって求められるスキルが異なるため、興味や強みを活かせる分野を見つけるためには幅広いリサーチが必要です。

たとえば、Web開発、システムエンジニアリングなど、具体的な業界や技術に関する知識を深めると、目指すべきエンジニア像を明確にしやすいです。

リサーチする過程で自分がどの業界で、どのようなポジションを目指しているのかを具体化させ、目標に合わせた学習計画を立てることが重要です。

4.転職理由や面接対策を極める

未経験からエンジニアへの転職を目指す際は、自分の転職理由を明確にし、面接で効果的に伝えられるよう準備しましょう。

30代の転職では、過去の職歴や経験をどのようにエンジニアとしてのキャリアに活かせるかが求められます。

転職理由を考える際は、ただ単に前職の不満を考えるだけではいけません。

エンジニアとして成長したい、新しい技術に挑戦したいなど、前向きで具体的な動機を持つ必要があります。

また、過去に学んだ技術や作成したポートフォリオについても説明できるよう、準備を怠らないようにしましょう。

転職活動は自分自身の強みやスキルをアピールする機会のため、事前にしっかりと準備してから、面接に臨みましょう。

未経験エンジニアが面接で挫折した場合にやっておきたいこと

IT業界専門の転職エージェントを利用する

面接での挫折を経験した場合、未経験エンジニアは、IT業界専門の転職エージェントの利用を検討しましょう。

エージェントは、IT分野に特化した知識と豊富な業界経験を持っており、未経験者が抱える特有の問題や不安に対して、適切なアドバイスやサポートを提供できます。

個々の求職者に合わせたキャリアプランの策定や、未経験者でも受け入れが可能な企業への紹介がされるため、より効率的に転職活動を進められます。

無料のキャリア相談や研修プログラムなど、求職者一人ひとりのニーズに応じたサービスを提供している場合もあります。

そのため、未経験からのエンジニア転職に欠かせないサービスといえます。

未経験エンジニア専門のスクール・サービスを利用する

未経験からエンジニアを目指す場合、専門のスクールやサービスを利用して、基礎からしっかりとスキルを身につけられます。

プログラミングスクールでは、基本的なプログラミング知識だけでなく、実践的な技術や経験も積めます。

現役エンジニアが講師として直接指導するため、実際の業界の動向や求められるスキルセットについて深く理解できます。

そのため、転職時の面接でアピールできる実力を身につけられます。

また、スクールによってはキャリアサポートが充実しており、転職後のキャリアプランについても相談が可能です。

まとめ

今回は、未経験エンジニアが挫折しやすい5つの難関や実際のエンジニア面接で見られているポイント、未経験からエンジニアを目指す方法について解説しました。

未経験エンジニアが実際のエンジニア面接を受けると、実務経験やスキルよりも以下のポイントが見られています。

1.なぜ転職しようと思ったのか
2.将来何のエンジニアになりたいのか
3.なぜ未経験でエンジニア職を希望しているのか
4.これまでにどんな勉強をしてきたか

実務経験やスキルをつけておくのも良いですが、上記のポイントも意識して面接を受けましょう。

もし未経験エンジニアが面接で挫折した場合は、IT業界専門の転職エージェントを利用したり、未経験エンジニア専門のスクール・サービスを利用したりしましょう。

かずきち

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