ITエンジニアの自己研鑽事情!学び続ける必要は?
2024.07.12
業務前後のプライベートな時間に、自身のスキルアップのために行う自己研鑽。
現代のITエンジニアには、この自己研鑽は欠かせないものとなっています。
本記事では、ITエンジニアの自己研鑽の重要性や具体的な方法について詳しく解説します。
ITエンジニアの自己研鑽とは
ITエンジニアの世界では、技術の進化が著しいこの分野において、自らのスキルや知識を常に更新することが重要となっています。
経済産業省「IT人材育成の状況等について」によると、エンジニアの66.4%の人が自主学習に励んでいるとされています。
ITエンジニアの自己研鑽では、平日の業務前後や休日のまとまった時間を利用して、日々スキルを向上させているのです。
さらに、エンジニア同士が集まって各自の課題に集中して取り組む「もくもく会」や無料のセミナーに参加することもあります。
現役のエンジニアである筆者自身も、毎日1時間程度の自主学習に加えて、週に1度は専門分野に関するブログサイトのチェックを欠かさず行っています。
また、年間1つの資格取得を目標に継続して学習しています。
ITエンジニアにおける自己研鑽の重要性
ここからは、ITエンジニアがなぜ自己研鑽を行っているか、その重要性について解説します。
最新のトレンドを把握するため
ITエンジニアにとって、最新の技術トレンドを把握することは非常に重要です。
これは、IT分野では、新しい技術やツール・アップデートが次々と登場するためです。
例えば、クラウドサービスであるAWSでは、毎日3〜6個のアップデートが行われています。
他にも、セキュリティ分野であればIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のサイトで日々脆弱性に関する情報が更新されています。
これらの最新のトレンドを把握することで、常に最新のスキルセットを維持することができます。
これにより、自社サービスの最適化やエンジニアとしての市場価値を高めることが可能です。特に、テクノロジー業界では、新しい技術の早期採用が競争優位性を持つための鍵となります。
IT分野は広く深い
ITエンジニアリングは非常に広範で奥が深い分野です。
一つの分野を極めるだけでは、システムの全体像を把握することはできません。
システム一つにおいても、デザイン・フロントエンド・バックエンド・インフラ・セキュリティなど多岐にわたる知識が必要です。
例えば、インフラ領域を専門にしている場合、インフラの知識だけではフレームワークのmigrationやキャッシュの動きが把握できません。
そのため、どうしてもCI/CDやdockerfileの構築が難しくなります。
逆に、バックエンドやフロントエンドエンジニアの場合は、インフラ・ネットワーク分野の知識がありません。
そのため、自身のコードをインターネット上に公開できないなど、あらゆる面で不便を感じることになるでしょう。
このように、特定の分野だけでは仕事に影響が出るケースが多いため、ITエンジニアは常に学び続ける必要があるのです。
年収・キャリアアップのため
自己研鑽はキャリアアップや年収向上にも直結します。
新しい技術を習得し、専門性を高めることで、より高い評価を得ることができ、転職や昇進の際にも有利に働きます。
例えば、新しいプログラミング言語やフレームワークを習得することで、プロジェクトのリーダーとしての役割を担う機会が増えるかもしれません。
また、募集要項にも「クラウド・Javaの実務経験」など複数のスキルセットを要求する求人もあります。
また、自己研鑽によって得たスキルや知識は、フリーランスとしての仕事の幅を広げることにもつながります。
自己研鑽を続けることで、エンジニアとしての市場価値を高めることができ、長期的なキャリアの成功を手にすることが可能です。
自己研鑽の方法
次に、エンジニアの自己研鑽の方法について見ていきましょう。
自己研鑽の方法は多岐にわたります。ここで紹介する方法を活用することで、自分のスキルや知識を効率的に向上させることができます。
ポートフォリオの作成
ポートフォリオの作成は、自己研鑽の重要な一環です。
自分がこれまでに手がけたプロジェクトや成果物を整理し、アウトプットすることで、自分のスキルを向上させることができます。
また、ポートフォリオは転職活動やフリーランスとしての仕事獲得の際にも、有力なアピール材料となります。
ポートフォリオには、プロジェクトの概要、使用した技術、達成した成果などを詳しく記載することが重要です。
さらに、プロジェクトのソースコードやデモサイトへのリンクを含めることで、実際の成果物を確認できるようにすると良いでしょう。
GitHubや個人のウェブサイトに掲載することで、他のエンジニアからフィードバックを貰い、更なるスキルアップに繋がる場合もあります。
資格取得
資格取得は、自己研鑽の一環として非常に有効です。
資格を取得することで、自分のスキルや知識を客観的に証明することができます。
例えば、AWS認定やCisco認定などの技術資格は、特定の分野における専門知識を証明するものとして高く評価されます。
資格を取得することで、キャリアアップや転職の際に有利になるだけでなく、自分の自信を高めることも可能です。
ただし、資格取得だけにとらわれないようにしましょう。
資格取得は座学が主であり、ハンズオンや実践形式のスキルはあまり身につかないというデメリットがあります。
その分野の知識がある場合でも、手を動かせないのであればエンジニアとしての価値はありません。
知識も実践力もあるエンジニアを目指しましょう。
ブログ記事
技術ブログのチェックや執筆も自己研鑽として有効です。
Qiitaなどを利用して自身の学んだ事や経験をまとめることで、知識の整理をすることができます。
また、記事を通じて他のエンジニアとのネットワークや交流が生まれます。
定期的に更新することで、自分の成長を記録し、継続的な学習のモチベーションを保つことが可能です。
ただし、機密保持や著作権には十分注意しましょう。
書籍や学習教材などで学んだコードを掲載すると、著作権侵害となります。
また、業務内で制作したコードは機密情報となるため、個人のブログ記事として掲載してはいけません。
書籍による学習
技術書籍を読むことは、自己研鑽の基本的な方法の一つです。
技術書は、深い知識や理論的な背景を学ぶために非常に有用です。
例えば、プログラミング言語やアルゴリズム、デザインパターンなどについて詳しく解説した書籍を読むことで、基礎から応用まで幅広い知識を得ることができます。
技術書籍を選ぶ際には、発行年数に注意しましょう。
上述した通り、IT分野はアップデートが早いため、数年前の書籍だとバージョンやGUIが違う場合があります。
プログラミングスクール
プログラミングスクールに通うことも、効果的な自己研鑽の方法の一つです。
プログラミングスクールでは、現役エンジニアや専門の講師が実務に即したカリキュラムやプロジェクトを通して、効率的に学習することができます。
特に、独学での学習に限界を感じている場合や、短期間で集中的にスキルを身につけたい場合に適しています。
また、他の受講生と一緒に学ぶことで、モチベーションを保ちつつ、学習を進めることが可能です。
最近では、IT未経験の方だけでなく、他分野についてより専門的に学びたいエンジニアの方も受講されています。
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まとめ
自己研鑽は、ITエンジニアとしてのキャリアを成功させるために不可欠です。
技術の進化が速いIT業界では、最新のトレンドを把握し続けることが求められます。
自己研鑽を通じて、専門性を高めることができ、キャリアアップや年収向上に繋がります。
自己研鑽の方法は多岐にわたりますが、自分に合った方法を見つけ、継続的に取り組むことが重要です。
ポートフォリオの作成や資格取得など、さまざまな方法を活用して、自分のスキルや知識を向上させましょう。