IT企業の選び方は?コツやポイントを徹底解説!
2024.07.08
DXやAI分野などの技術発展により将来性が期待されることや、待遇の良さ・リモートワークが可能という点で、近年ITエンジニアは人気の職業となっています。
しかし、IT企業の中には「ブラック企業」と呼ばれる会社があることも事実です。
このような企業では、低賃金、長時間の残業やパワハラ問題などが蔓延している場合があります。
また、入社前の期待と実際の業務内容や職場環境とのギャップから、退職を考える人も少なくありません。
本記事では、IT企業の選び方、コツやポイントについて現役エンジニアが解説します。
IT企業選びによって何が変わる?
はじめに、IT企業の選択によって自身のキャリアや働き方にどのような影響をもたらすかご紹介します。
まず、企業の規模や事業内容によって、業務内容や学べる技術が異なります。
今後、2社目・3社目と転職する場合は、その分野を活かした企業選定となることが一般的です。
そのため、IT企業選びは、自分が興味関心を持てる分野・業界を選ぶようにしましょう。
また、企業のカルチャーや働き方も重要な要素です。
フレキシブルな働き方を推奨する企業もあれば、厳格な勤務時間を守る企業もあります。
スーツ・革靴で働く会社もあれば、オフィスカジュアルとしてポロシャツやスニーカーで勤務可能な企業もあります。
自分のライフスタイルに合った企業を選び、ストレスフリーな働き方を実現しましょう。
逆に、企業選択を誤ってしまうと、スキルも身に付かず、精神的苦痛から休職や退職に追い込まれる場合もあります。
このように、企業選びは自身の将来設計・キャリアパスにも大きな影響を与えることを覚えておきましょう。
IT企業選びのコツ・ポイント
IT企業選びは一見難しそうに感じるかもしれませんが、いくつかのポイントを押さえることで、自身に合った企業を選ぶことができます。
IT企業選びのコツやポイントについて見ていきましょう。
IT企業の事業形態を理解する
アプリ・システム開発を行うIT企業では、大きく3種類の事業形態があります。
それぞれの形態により働き方が異なるため、その特徴を理解しておきましょう。
- SES
SES企業は、自社のエンジニアを他社に派遣し、派遣先のプロジェクトに従事させる形態です。
この場合、エンジニアは派遣先の企業の環境で働くことが多く、派遣期間が終了すると別のプロジェクトに移ることが一般的です。
そのため、異なる環境での業務を通じて、多様なスキルや知識を身につけることができます。
しかし、派遣先が頻繁に変わるため、安定した職場環境を求める人には向かないかもしれません。
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- 自社開発
自社開発企業は、自社で製品やサービスを企画・開発・運営します。
エンジニアは一つのプロジェクトに長期間携わることが多く、製品のリリース後も運用や改善に関わることができます。
また、自社サービスがある企業は収益が安定しており、倒産のリスクが少ないというメリットもあります。
プロジェクトの最初から最後まで関与することで、深い技術的理解や達成感を得ることができます。しかし、長期間同じプロジェクトに従事するため、新しい技術やトレンドに触れる機会が少なくなる可能性があります。
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- 受託開発
受託開発企業は、クライアントから依頼を受けてシステムやアプリケーションを開発します。
SESとは異なり、会社として案件を受けるため、慣れ親しんだ社内のチームで業務を行うことができます。
しかし、受託開発企業は自社サービスがないため、収益が安定しない、クライアントの要望に左右されやすいというデメリットもあります。
給与体系・福利厚生を確認する
企業選びでは、給与体系や福利厚生の確認は必須です。
高給を謳う企業でも、入社後の昇給テーブルが低い場合や、ボーナスが少ない企業も多数存在します。
また福利厚生においても、育児休暇や夏季休暇などの休暇制度や、テレワーク・服装の規定も確認しておきましょう。
制度はあるが形骸化している、利用できる雰囲気ではないなど、求人票とは異なる実態がある場合もあります。
実際に私が以前働いていた職場では、テレワーク制度はありましたが、週1日しか利用することができませんでした。
また、日本政府が提唱しているプレミアムフライデーも導入されていましたが、部署で利用している人は体感2〜3割程度しかいませんでした。
面接時にこれらの制度について、実際の運用状況を確認することが重要です。
研修や教育体制を確認する
研修や教育体制についても確認しておきましょう。
企業によっては入社研修やOJT制度など、社員向けの研修プログラムを準備しています。
これらの研修を通じて、基本的な業務の流れや技術的なスキルを身に着けることが可能です。
また研修制度の充実は、企業として社員を大事にしてくれるかという指標としても評価することができます。
教育体制が整っている企業は、社員の成長を大切にしている証拠です。自分の成長をサポートしてくれる企業を選ぶことで、長期的なキャリア形成に役立つでしょう。
筆者が働いていた企業の場合は、1年間のOJT制度、学習補助(月額1万円)、資格取得奨励金、自部署とは異なる分野の研修(経営や簿記、AIなどの先端技術)などがありました。
口コミサイトの活用
企業の実態を知るためには、口コミサイトを活用するのも一つの方法です。
求人情報だけでは分からない企業の雰囲気や社員の満足度を知ることができます。
口コミサイトでは、企業の評価やレビューを確認することができます。
例えば、企業の強みや弱み、働きやすさ、上司や同僚との関係、キャリアパスの有無など、多角的な視点から企業を評価しています。
これらの情報を参考にすることで、自分に合った企業を見つけやすくなります。
しかし、口コミサイトの投稿にはネガティブな情報が多いということに留意しましょう。
これは、口コミサイトに投稿する人のほとんどが、企業を退職した人や退職を検討している人であるためです。
口コミサイトの情報はあくまで参考ですが、多くの意見を集めて総合的に判断することで、より適切な企業選びができるでしょう。
IT企業を選ぶ際の注意点
IT企業を選ぶ際には、いくつかの注意点もあります。
ここでは、特に気を付けるべきポイントをご紹介します。
常に求人を募集している企業
常に求人を募集している企業は注意が必要です。
働きにくい職場環境や過重労働により離職率が高く、常に人手不足に悩んでいる可能性があります。
実際に転職サイトを数ヵ月間チェックするだけでも、こうした企業を見分けることが可能になるため、定期的にチェックしておくことをおすすめします。
特にSES企業では、企業側はエンジニアを派遣すればするほど収益が上がる仕組みとなっているため、とにかく人材を集めて派遣したい、質より量といった考えで長期間求人募集している場合が多いです。
このような企業は、社員を適切に評価しない、教育を行わない傾向にあるため注意しましょう。
未経験者歓迎のワナ
「未経験者歓迎」という言葉には、一見すると初心者に優しい企業という印象がありますが、注意が必要です。
一部の企業は「未経験者歓迎」というフレーズを利用して、低賃金で労働力を確保しようとしていることがあります。
また、エンジニアの仕事は未経験でできるほど簡単な仕事ではありません。
「研修が充実」としている場合も、3ヵ月程度ではプログラミングのスキルを実務レベルまで上げることは不可能です。
研修やOJTを含めて、最低でも6ヵ月程度の継続的な教育を受けられる企業を選ぶようにしましょう。
社員のキャリアパスを考えているか
企業のキャリアパス制度について確認しましょう。
昇進や昇給の基準が明確に示されているか、エンジニアとしてどのようなキャリアパスを歩むことができるかが重要です。
キャリアパスの具体例として、バックエンドエンジニアからPMなどの管理系の役割、フロントエンドからバックエンドへの転向などが挙げられます。
さまざまな部署での経験を積むことで、幅広い視野とスキルを身につけることが可能です。
理想の企業を見つけるためには?
理想のIT企業を見つけるためには、まず、自分のキャリア目標を明確にし、どのようなスキルを身につけたいのか、将来的にどのようなポジションに就きたいのかを考えることが大切です。
次に、本記事のコツやポイントに沿って、企業選定を行いましょう。
企業のホームページや採用情報、口コミサイトなどを活用して、企業の事業内容や文化、福利厚生、研修制度などを確認します。
しかし、情報収集や企業の比較は時間と労力がかかる作業です。
これらの作業を効率よく行うためには、エンジニア専門の転職エージェントを活用しましょう。
エンジニア専門の転職エージェントは、キャリア目標や希望条件に基づいて、最適な企業を紹介してくれるプロフェッショナルです。
IT業界の最新情報や企業の内部事情に精通しており、あなたの強みやスキルを最大限に活かせる企業を見つけるサポートをしてくれます。
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