プログラミングスクールで挫折する人の特徴とその対策を紹介!

プログラミングスクールで挫折する人の特徴とその対策を紹介!

近年、IT関連市場規模の拡大に伴い、IT人材不足が課題となっています。
経済産業省の調査によると、2030年までに最大約79万人のIT人材が不足するとされています。
そこで経済産業省では、IT人材育成のための教育訓練給付金制度を整備し、個人がプログラミングスキルを習得しやすい環境整備を行ってきました。

このような背景から、多くの人がプログラミングスクールに通い、未経験からエンジニアとしてのキャリアを実現している人が多くなっています。
しかし、プログラミングスクールに入会した人の中には、途中で挫折してしまう人がいるのも事実です。

本記事では、現役プログラミングスクールの講師である筆者が、プログラミングスクールで挫折する人の特徴と、その対策について解説します。

プログラミングスクールとは

プログラミングスクールは、エンジニアとしてのキャリアを築くためのスキルを短期間で集中的に学べる場所です。
ここでは、プログラミングスクールの概要や身につくスキルについて見ていきましょう。

概要

プログラミングスクールは複数あり、費用や期間・学習形態も様々です。
ここでは、プログラミングスクールの概要についてご紹介します。

  • 費用

プログラミングスクールに掛かる費用は、数万円から数十万円と幅広く、内容や提供するサポートによって異なります。
分割払いが可能なスクールや、就職が決まったら支払う「後払い」制度を採用しているスクールもあります。
さらに、給付金制度を活用することで最大70%の割引を受けられる場合もあります。

  • 期間

期間は、短期集中型から長期にわたるコースまで様々です。
短期集中型は、1ヶ月から3ヶ月程度で集中的に学ぶ形式が一般的で、時間をかけずにスキルを身につけたい人に適しています。
短期コースでは、IT系の初級資格や簡単なアプリ制作が可能なレベルまでのスキル習得が可能です。

一方、長期コースは6ヶ月から1年程度かけて学ぶ形式で、じっくりと基礎から応用まで学びたい人に向いています。
実現したいアプリやシステム制作など、より実用的なスキルを身に着けることが可能となります。
「外注費用が高いため内製できるようにしたい」や「独立起業するためアプリ制作を学びたい」という方が多く受講されています。

  • 形態

学習形態は基本的にオンラインでの受講となります。
学習形態は、講師と生徒のマンツーマン指導の場合や授業形式、動画形式などがあります。
分からない点があれば、メッセージ機能を通じて気軽に講師に質問することも可能です。

身につくスキル

プログラミングスクールでは、多岐にわたるスキルを身につけることができます。
主に以下のようなスキルが習得可能です。

  • 資格取得

多くのスクールでは、初級~中級レベルの資格取得を目指したカリキュラムを提供しています。
例えば、ITの基礎となるITパスポートや、プログラミング系のJava SE Bronze、インフラ分野であるCCNA・LPICなどの資格取得が可能なプログラミングスクールがあります。

  • プログラミングスキル

プログラミングスクールにもよりますが、PHPやPython、Javaなど幅広い言語の中から選択が可能です。
一つの言語を選択し、その言語について1か月から半年ほどかけて学習を行います。
基礎文法の学習から始まり、簡単なアプリ制作からECサイトやAIの実装など実践的なスキルを学ぶことができます。

  • その他

その他にも、エンジニアには欠かせない課題解決力や質問力を身に着けることができます。
また、エンジニアの仕事ではエラー・バグ対応は日常茶飯事です。
プログラミングスクールでは、現役エンジニア講師からエラー・バグの対処法や考え方なども教わることができるため、仕事で活用できるスキルを身に着けることができます。

プログラミングスクールで挫折する人の特徴

プログラミングスクールではIT未経験者でも段階的にプログラミングを学べる学習環境が整備されていますが、中には途中で挫折してしまう人も少なくありません。
ここからは、プログラミングスクールで挫折する人々の特徴について解説します。

フルタイムで働いている人

プログラミングスクールと仕事の両立ができず、挫折してしまう人が多くいます。
一般的なプログラミングスクールでは週に20〜30時間、学習を行うことを推奨しています。
そのため、フルタイムで働いている人は、平日の帰宅後に2〜3時間、休日も1日4〜5時間程は学習時間の確保が必要です。

フルタイムの仕事と学習を両立することで、疲労が蓄積しやすく、集中力も低下します。
その結果、学習効率が悪くなり、挫折していくというケースが少なくありません。

学習習慣がない人

プログラミング学習には、継続的な努力と規則正しい学習習慣が不可欠です。
しかし、これまでに学習習慣がなかった人にとって、毎日コツコツと学び続けることは大きなハードルとなります。

特に、社会人になって学習をしなくなった方や、学生時代に一夜漬けで課題やテストをしてきた人は、挫折しやすい傾向にあります。

エンジニアへの志望意思が弱い人

私の経験上、「IT職は高給と聞いたから」、「リモートワークがしたいから」という理由だけでなんとなくプログラミングスクールに入会した人は、挫折する傾向が高いです。

エンジニアの仕事は肉体的な労働ではありませんが、決して楽な仕事ではありません。
1日8時間パソコンの前に座り、最新技術のキャッチアップや毎日のように出るバグ・エラー修正など、頭をフル回転させて仕事をする必要があります。

生半可な覚悟で入会してしまうと、学習に対する情熱や興味が続かず、卒業後もエンジニアの道を諦めてしまうこととなります。

論理的思考が苦手な人

プログラミングは、論理的な思考能力が求められる分野です。
コードを書く際には、問題を分解し、論理的に解決策を考える必要があります。

接客業の場合は、「謝れば何とかなる、時間が解決してくれる」という場合もありますが、プログラミングではそうはいきません。
課題に直面した際に、論理的なアプローチができず、ストレスを感じてしまう方も多くいます。

しかし、論理的思考力は訓練によって身に着けることも可能です。
身近な出来事やニュースに対して考える癖をつける、「抽象的な言葉」をより「具体化した言葉」に置き換えるなどの訓練を日常的に行うことで、論理的思考力を高めることができます。

英語が苦手な人

プログラミング学習において、英語力は非常に重要です。
多くのプログラミング言語のドキュメントやリソースは英語で提供されており、エラー文やデバッグ情報も英語となります。

学生時代に英語学習を真剣に取り組んでこなかった方や、英語を見るだけで拒否反応が出る方は、プログラミングを始めた段階でハンディキャップを感じやすく、挫折の原因となります。

挫折しないための対策

最後に、プログラミングスクールで挫折しない方法についてご紹介します。
これらを意識することで、モチベーションの向上やスキルアップに繋がります。

現在・将来について考える

自身の現在・将来について考えてみましょう。
「会社と自宅の往復だけで辛い」「通勤時間が無駄」「50歳で今の仕事は続けられない」など、今の自分の環境について考えてみると、学習のモチベーションが上がるかもしません。

エンジニアの仕事は頭脳労働であり、日々勉強や試行錯誤の連続ですが、沢山のメリットもあります。
「エンジニアになって良かったこと」についてまとめた記事もありますので、是非そちらもチェックしてみてください。

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ITエンジニアになって良かったこと7選

アウトプットをする

学習効果を高めるためには、インプットだけでなくアウトプットも積極的に行うことが重要です。
SNSで学習内容を発信する、他の受講生と知識を共有するなどの方法があります。
アウトプットを通じて、学んだ内容を実践することで、理解が深まり、定着しやすくなります。

また、アウトプットを通じて他の人からフィードバックを得ることも重要です。フィードバックを受けることで、自分の理解の不足点や改善点を見つけることができます。これにより、次回の学習に活かすことができ、効率的な学習が可能となります。

習慣管理や目標設定を行う

挫折しないためには、学習の習慣化と明確な目標設定が不可欠です。
1日の中で学習する時間を決める、お風呂や電車での移動時間に学習するなどを予め決めておくことで、継続して学習ができるようになります。

また、達成可能な目標を設定することで、学習の動機づけが強くなります。
例えば、3ヵ月以内に資格を取得する、半年以内に内定を貰うなどの目標を設定すると、進捗を確認しながら学習することが可能となります。

まとめ

プログラミングスクールの受講は、エンジニアとしてのキャリアを築くための第一歩です。
プログラミングスクールでの学習は、エラーやバグなど多数の壁に直面することとなります。
本記事で紹介した挫折する人の特徴を把握した上で、対策を参考に効果的に学習を進めていきましょう。

もし、プログラミングスクールの選び方や具体的なコース内容についてさらに詳しく知りたい場合は、こちらのページでおすすめのスクールを紹介しています。
各スクールの特徴や料金などを比較して、自分にあったプログラミングスクールを選択しましょう。

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